歯科治療で使われる金属のなかで、アレルギーを引き起こす危険性がもっとも高いのが、アマルガム(水銀化合物)です。アマルガムは健康保険の適用素材ですし、これまで多くの人に使われてきました。
よく奥歯に詰めものをしますよね。私にもありますが、それが銀色の詰めものであれば、だいたいはアマルガムです。危険性が取りざたされ、使用する歯科医も減ってきてはいますが、きっとみなさんのなかにもアマルガムの詰めものをしているかたも多いと思います。
なぜアマルガムが危険なのかというと、成分の約50パーセントが水銀だからです。胎児への悪影響を避けるため、妊娠期間中は水銀を多く含んだ魚は食べてはいけないなどともいわれます。水銀は神経毒性が非常に高く、極めて有害な物質です。口のなかにあるアマルガムも例外ではありません。
アマルガムが劣化して溶けだす時期は、詰められてから3年後で、治療後10年も経つと、もとの重さにくらべ、約7割が減ってしまうという調査結果もあります。前にも触れたように、唾液などが電解質として作用し、金属が溶けることが歯科金属アレルギーの原因です。もともと口のなかに金属があると、唾液の分泌に異常が起こるともいわれます。なかでもアマルガムがある場合は、ない場合にくらべて、唾液の分泌量が多くなるというデータもあります。理由は定かではありませんが、アマルガムという異物に対抗するために、唾液を多く分泌するのではないかといわれています。唾液がたくさん出たら、それだけアマルガムも溶けてしまうのに・・・。なんだか皮肉な話ですね。
アマルガム以外では、いわゆる銀歯と呼ばれる銀合金もアレルギーを引き起こすことで知られています。銀合金はニッケル、コバルト、パラジウムなどでできていますので、アクセサリーでアレルギーが出る人は、注意したほうがいいかもしれません。また、歯の矯正用に使われるワイヤーからは高いガルバニ電流が計測されています。